「おお!!桃妃ちゃんは!?」


その男子に問いかけると、帰り支度をしていた桃妃ちゃんを呼んでくれた。


「オーイ榊野、忠犬がお前探してるぞーー」


忠犬……?


「なっ!やめてよアンタ!私は明智君の飼い主じゃないんだからっ!!」


桃妃ちゃんは顔を真っ赤にしながら、バタバタとオレがいる所まで小走りでやって来た。


「桃妃ちゃん、忠犬って何?もしかしてオレの事?」


「……そうよ…明智君が私にベッタリで、まるで主人と飼い犬みたいだから、明智君“忠犬”ってアダナ付けられちゃってるのよ………」


フーン…知らなかった。