何気にこの人、女子のハートを掴む事が上手い。


ドキッとした甘い鼓動が体に響いて、太陽の光とは全く関係なしに顔が熱くなる。


「分、分かった……ショートケーキ作ればいいんでしょ」


私が言うと、明智君はいきなり私の右手の小指と自分の右手の小指を絡めた。


「約束ね?桃妃ちゃんっ♪」


ゆーび切りげーんまん♪と絡ませた小指をブンブン上下に振る明智君の姿は、本気で小学校低学年の子供がそのまま高校生になった様。


「クスクス……ハイハイ、分かりました」


無意識の内に私まで笑顔になってると、キーンコーン…と予鈴が鳴った。