悲しそうに言った後、明智君が私の肩に頭を乗っける。


明智君のサラサラの黒髪がホッぺに触れて、ちょっとくすぐったかった。


「桃妃ちゃんがオレ以外見れなくなっちゃえばいいのに……オレ、桃妃ちゃんが初恋だから、自分がこんなに嫉妬深いなんて知らなかった………」


最後ら辺は消え入りそうな、小さい声。


でも耳元近くで呟かれたら……嫌でも聞こえた。


こ、これは…もしかして、ヤキモチ?


「明智君……私が布施君に笑ったから、ヤキモチ妬いたの?」


ゆっくり、静かに聞くと、明智君が小さくとだけどしっかり頷いた。