第二の人生



それを考えていると、どんな大手でも迷いが生じる。成功だけではなくて失敗も人生の学びの一つだとわかっているけれど…決断って難しい。


――は~あ。堂々巡りだな、こりゃ。


そう思いながら、事務所の机にフゥーと突っ伏すと


♪pipipi pipipi♪


鞄の中で携帯が鳴る。




――メール…??




フゥとため息を吐きながら携帯を手に取ると



『ハァイ、美織。
今日ヒマ??暇なら一緒に飲みましょ♪』



綾音から飲みのお誘いが入っていた。






飲み会かぁ。
そーいえばこないだのディナーもキョウちゃんのせいでおじゃんになっちゃったし、久しぶりにいいかなぁ。




そう思って


『OK!
久しぶりに飲み明かそうか。』



そう返信をすると




『そうこなくちゃ!
じゃあ、せっかくだからウチで家飲みしようよ♪私、つまみ作るから美織はアルコール類買ってきて!』




綾音からは、こんな男前なメールが入る。



――ふふっ。綾音らしいな……。



綾音はお料理が大得意。
下手なお店に行くよりも、はるかにおいしいご飯を作る綾音は、外飲みよりも家飲みの方が好き。