そう叫んで
私は近くにあった目覚まし時計を思いっきり、キョウちゃんに投げつける。
「………つっ……。」
目覚まし時計は、キョウちゃんのおでこの真ん中にジャストミートして、彼の額をパックリ切ってしまった。
彼の額から流れる
赤い赤い血
痛みに眉を歪める彼を見ながら
「満足??こんな風に私を傷つけて満足した??私の信頼も愛情も何もかも、お望み通りキョウちゃんは私の何もかもを傷つけられたよ!?」
そう叫ぶと
「……満足だよ。
オマエとのくだらない“幼なじみごっこ”から卒業できて、俺は心底せいせいしてる。」
額に流れる血を拭いもせず
キョウちゃんはキッパリと私に言い切る。
「ひど……い……」
キョウちゃんの口から飛び出した一言に、肩を震わせながら呟くと
「ヒドイのはお互い様だろ??
一人で悲劇のヒロインぶるんじゃねーよ。」
キョウちゃんは立ち上がって、衣類を身につけながら忌々しそうに、こう呟く。
ヒドイのはお互い様……??
何言ってるの??
私を騙して
傷つけて
私の信頼まで裏切って
ヒドイのはキョウちゃんの方でしょう?!
キョウちゃんの言い分に、どうしたって納得がいかなくて
「ふざけないで!!
ヒドイのはお互い様?!
よくもそんなセリフが言えるわね!!」
「……はぁ??」
「ヒドイのはキョウちゃんじゃない!私が何をしたっていうの?!」
私は怒りに身を任せながら、マシンガンのように言葉をぶつける。