水泳大国アメリカの中でもフロリダ大学のレベルは世界屈指のレベル。
世界中から留学生が押し寄せ、多くの人がアメリカ流の競泳を学んでいる世界最高峰のレベルを誇るフロリダ大学。
そんなスイマー憧れの大学のコーチが…なんでこんなところに…??
不思議に思って首を捻ると
「キョウヤ、ボクはアナタのファンなんです。」
「…え??」
「あなたは稀有なスイマーです。そしてまだまだこれからです。引退するには早すぎる…!!」
カーターコーチは熱く熱く、キョウちゃんに語り始める。
「まぁ…俺も泳ぎたいのはやまやまですが…。日本の水泳連盟からは締め出しを食らってるんで、引退せざるを得ないんですよ。」
カラカラと笑いながら、ほうき片手にそう答えると
「…それなら…アメリカに来ればいいじゃないですか。」
真剣な目をしてカーターコーチはキョウちゃんをじっと見つめる。
「…へ??」
「日本が無理ならアメリカ国籍を取得してアメリカ人として試合に出ればいい!」
「え、えぇ!?」
「キョウヤ、アナタはそれだけ価値のあるスイマーなんです。あなたがその気ならボクはあなたを受け入れる準備があります。まずはウチの大学で練習を積んでみませんか??」
あ、あめりか!?
アメリカって…あのアメリカなの!?
信じられない気持ちで私は目の前に巻き起こる事件を見つめる。