変わっていく、毎日
でも変わらない、日常



キョウちゃんと私



少しずつ距離を縮めて
素直になれなかった時間を埋めるように、二人で一緒にいて、少しずつ二人でいるのが自然になってきた4月の終わり。




「Hello. Where is Todo?」
(こんにちは。藤堂選手はどこですか?)



私の勤めるSKプロダクションに一人のアメリカ人が現れた。





少しガタイのいい、人のよさそうな中年の白人男性。
あわててパパを呼び出すと


「How did you do it?」
(どうなさいました?)


パパはアッサリと英語で対応をしてくれた。



「I came to meet Todo.Is it true that Todo retired?」
(私は藤堂選手に会いに来たんです。藤堂選手が引退したというのは本当ですか??)


「Yes. He expressed retirement at February.」
(はい。彼は二月に引退を表明しました。)


「Oh!Jesus!」
(わぁ!なんてことだ!!)



キョウちゃんが引退したことを告げると、そのおじさんは頭を抱え込んでショックを受けていた。





応接室に招き入れて
掃除中のキョウちゃんを呼び寄せて、私・パパ・キョウちゃんでお話を聞くコトになったんだけど……。


オジサンの名前はスティーブ・カーター
なんとアメリカフロリダ大学水泳部のコーチだった。