「良かったじゃないか、でもまさか匠の家庭教師が片田だったなんて、俺もびっくりだったよ」




”家庭教師”・・・・?


その言葉に李生はバラの群れから顔を少し上げる



家庭教師・・・・


匠はそう、あなたに言ってあるの・・・・?


本当に・・・?



「先生がすっごい綺麗でびっくりしただろ?あ、でも同級生なら前から顔知ってるか、なんかつまんない、ていうか、なんかちょっとやだな」


最初自慢げに言った匠が、ヤキモチを妬いたように膨れた



「なに膨れてんだ、そりゃ綺麗でびっくりしたよ。だって会ったの10年ぶりぐらいだぞ?

すっごい綺麗になってて、まさか片田かって、一瞬迷ったし」