「そうなんだ!すっごい偶然だね。あれ、どうしたの?顔が赤いよ?もしかして、感動して泣きそうとか?」


匠がバラの花束越しのわたしの顔を覗き込む


「・・・・そ」泣きそうなのよ



「うわ~、なんかすっごい嬉しい!!そんな顔初めて見たし!俺、プレゼント何しようかかなり迷ったんだよね!」




”違うのよ”



もう絶望的な

それでいて、彼との再会をからだ全体が喜んでいるような

二進も三進もいかないような人生ってものに


”泣くしかないのよ”


こんな風にしか彼と再会できなかったなんて