「姉さんには何も言われてないし、今言ったことは全部俺の本心だ。

匠、俺は覚悟してお前と話している。
今まで、叔父と甥っていう関係でうまくやって来たけど、その関係も今日で終わることも考えている。

それだけ俺の片田への気持ちは本気だし、俺なら彼女を幸せにできると思ってる」



「・・・なに言って、、、、嘘だよね、それも全部嘘だよね?

そうだ、李生は?李生はどこにいるんだよ。李生も柚くんと結婚したいっていってるの!?」


あくまで冷静に話す柚希を、匠は眉を寄せて悲しそうに見つめた


「片田は俺と一緒にいる。お前とは今は会うべきじゃないと思ってる。それはお前を心配しての彼女の優しさだ。わかってやれ。

・・・結婚は、、、まだ話は進んでない。でも、きっといい返事をくれると俺は信じてる。それだけ俺らは長い間、互いを好きだったんだ」



「・・・なに、それ。意味わかんないんだけど、、、

長い間、ずっとふたりは思いあっていたって、、、李生は俺と、付き合ってたんだよ?それなのに、ずっと柚くんを好きだったってこと?

俺、騙されてたってこと?」


「そうじゃない。片田は、別にお前を騙したわけじゃない。だから・・・「もういい!!!」


匠は、柚希の言葉を遮った



「もういいよ!!何も聞きたくない!!

いつから柚くんたちが繋がっていたか知らないけど、俺が李生をここに連れてきたときにただの同級生だって言ったのも、全部嘘だったんだろ!?

ふたりで俺を騙して、陰で笑ってたんだろ!!ふざけんなよ!!

なんで誰も俺の気持ちわかってくれないんだよ!!」


匠は立ち上がり、座っている柚希に叫んだ

その顔は今にも泣き出しそうに歪んでいた


「待て、匠。落ち着けって。お前は誤解してる。
俺たちは、お前が連れてくるまでどこにいるかも、連絡先も知らなかったんだ。

ここで再会したのはただの偶然だ。

それを説明させてくれ、俺たちはそんな安易にくっつけるほど、簡単な関係じゃなかったんだ」


柚希も立ち上がり、今にも店を飛び出していきそうな匠の腕を強く掴んだ