今日も7時に家に帰り、部屋に上がると、待ち伏せていたかのように携帯が鳴り出す。

もう最近は相手が誰か見なくても分かる。

7時ピッタリに携帯が鳴るのは…シュン君しかいない。


ピッ…

「もしもし」

『もしもし、ユキ今何してたの?』

ユキは私の名前。

毎日会話はこの質問から始まる。


「今帰ってきたところだよ?」

『そか。今日は誰と学校で話したの?』

「…、いつもと同じ。クラスの子とは少なからず話すよ」

『……。分かるけど、あんまり男とは話さないでよ?』


…無理に決まってる。

友達と話すのも駄目なの…?
シュン君は私を信用してないの?


…なんて本人に言える筈も無く。

「うん、分かってるよ」