「え…?白井先生…?」


夏井が戸惑っている。



「ねぇ、瑞樹さん!」


笑顔で聞いてくる沙織さん。


「…あぁ…まぁ…一応…?うん。」


あぁ…何言ってんだろ俺。


「「えっ?」」


夏井の声と誰かの声が重なった。


また、屋上の入り口の方を見ると。


田中さんと…璃優…?


「…!」


田中さんは璃優を引きながら、俺たちのところによって来た。


璃優は嫌がっている。


「田中さん…璃優…」


璃優は首を横に振っている。


「…璃優?」


俺が璃優に触れようとしたら、
手を払われた。


そして、…田中さんの手をも払い、走りだした。


「あ、安住川さん!!」