「ここにいらしたのですね!」


「…えぇ。沙織さんはなぜ病院にいるんです?」


なぜここにいる?


「瑞樹さんのお父様に呼ばれたんです。」


父さんの仕業か…。


「今度また、お食事行きましょう。」


「ええ。そうですね。」


まぁ…困りはしないが。


「あの…白井先生…?」


あ、夏井がいたんだ。


「あ、」


紹介した方がいいのか?


「…」


なんて言えばいい?


「初めまして!私、和泉澤沙織と申します。瑞樹さんの婚約者です!」



「…えっ?」


…言ってしまった。

病院内には知られたくなかった。