湯月は可愛いというより
すごく綺麗な女の子だった。


色白の肌に澄んだ大きな瞳は
天使のようで衝撃的だった。


兄弟がいないから物珍しい気持ちを差し引いても、他の同い年の子とは違う雰囲気を纏ってる気がした。


初めて会ったときは
『この子は口がきけないんじゃないだろうか?』
と思うほど何も喋らず会話には頷くか首を横に振るかだった。


極度の人見知りだと母親は言っていたけれど、僕たちはまるで双子のように育てられ、湯月は僕だけには心を開くようになっていた。


僕は湯月の笑顔を初めて見たとき、
宝物を見つけたみたいに密かにドキドキしたんだ。