「はい、これ?」 とっさに黒い影に包まれたかと思い 声の主を見る。 その人は、背が高いわけでもなく 顔が特別カッコイいわけでもなかった。 でも、私にはすごくカッコ良く見えて。 「あ、はい!取って下さりありがとうございます」 同学年には、こんな人はいなかった。 だとすると、先輩しか考えられない。