「もう、月護兄この状況どうにかしろよ。」

こんなに騒いでいても、窓際の椅子に座って涼しい顔で本を呼んでいる蓮。

助けを求めるけど、一瞥してすぐに本に目を落とす。

「…諦めろ。」


流石、蓮。わかってるわ。

「うん。諦めて雪兎。」

肩をポンッと叩き、笑顔を向ける。



はぁぁぁぁぁ―――っ

これまた、盛大な溜め息だこと。

雪兎の、眉間に皺を寄せて溜め息ついてる顔ってツボだなぁ。

溜め息付いてるのに、全然嫌そうに見えないんだもん。