「あ、そろそろ行かなきゃ。」

「そっか。」

この部屋に来たのって、看護師の麻子さん以外は始めてかもな。

なんだか、楽しかった。


「寂しい?」

なんて事を言うから、つい照れ隠しのつもりで

「ばっ、バカか。お前は。」

って悪態をついてしまった。


仕舞った………と思って彼女を見て見ると

気にしていないとでも言うように、クスクスと笑っていた。

「フフ…雪兎はそうでなくちゃ。あ、私の事は“優月”でいいから。」