「君、あの夜の事聞きに来たんじゃないの?」

絶対、この事聞きたいんだろう?

と思って確信をついたつもりだったのに

帰ってきた答えは、意外なもので――――――――


「んー。ねぇ、私の事怖くないの?」

「は?」

「だって、君を襲ったのも私も同じヴァンパイアなんだけど?」

そう、忘れてたわけじゃない。

彼女も、あの夜襲ってきた女も同じヴァンパイアだ。

怖くない、はずない………んだけど。


んー、何だろう。この違和感。

口を手で覆い、違和感の正体を探ってみる。

「んー、そっか。そう…なんだよなぁ」