「さぁ、皆。城に行きましょう。美味しいものも用意させるわ。」

「ちょっと、待ってよ。何が、なんだか・・・」

「優月、僕もまだはっきりしてる訳じゃないんだ。だから、少し時間をくれないか?必ず一番に話すから。」

私の肩にポンと片手を置いて、優しく微笑む雪兎。

そう言われちゃうと、頷くしかなくて

渋々、城に戻る事にした。



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城に戻ると、大勢の使用人が出迎えてくれた。

それらは皆雪兎に向かって挨拶をする。

一体どういう事なのか。

そんな事を思っていると、隣を歩いていた雪兎が

そっと近づき耳打ちした。

「これって、僕もヴァンパイアだって認めてくれてるって事?」

「う、うん。多分・・・」

母に先導され、広い廊下を歩いていく。

案内された先は、ダイニングルーム。