「あ、でもそうかも。この匂いは…優と似てるけど、ちょっと違うし。」

燐がさらに、雪兎に近づきクンクンしている。

雪兎は「やめろよ」と言いながら、燐から離れようと

手で押さえている。


「んー、私の血を飲んだから?」

「「えっ!?」」

今度は、燐と蓮が驚き同時に叫んだ。

え、なに?そんなに驚く事?

「だって、優の血は特別なんだぞ?」

「それを飲んで…雪兎、平気なのか?」

「ん?んー……。」

蓮と燐に詰め寄られて、困っている雪兎。


けど、なんで歯切れが悪いんだろう。

なにか知ってるのかな?

ん?あ、れ?!


「雪兎っ!!」

「え?」

雪兎の顔を見ていて気がついた。

でも、もっと近くで見る為に、雪兎の顔をガシッと両手で包み

瞳の色を、ジーッとみる。