バンッ!!――――――

突然、教会の扉が開け放たれ

2人の男が、息を切らしながら入ってきた。

「優っ!」

「優月っ!?」

蓮と燐だ。


「え?」

蓮と燐の目の前には、血塗れで

私に後ろから抱きつき、血を啜っているように見える雪兎の姿。

燐と雪兎の目が合う――――

「あ……誤解だ」

雪兎が、思わず零す。


燐の顔が、みるみる怒りに満ちて来る。

「雪兎、てめぇ。」

姿が狼になり、襲いかかろうと飛び出した。

「燐、ちがっ…」

私が最後まで言い終わる前に

燐の尻尾を掴んだ事により、その行動は終わった。

もちろん、それをしたのは隣にいた蓮だった。