「ごめん。謝るから、優月ちょうだい。」

そう言いながら、後ろからフワリッと抱きしめられた。

「もう。出来るだけ零さないでね。」

雪兎にお願いされたら、断る事なんて出来ないんだから。

「うん。」

嬉しそうに返事をすると

雪兎は、後ろから抱きしめたまま

私の首筋に、唇を這わす。

そして、慣れない仕草で戸惑いつつ牙を立てた。



あっ……ん、あっ…何、この感覚……

吸うのと吸われるのじゃ、こんなに違うんだ。

あ…ふわふわして、気持ちいい……もっと吸って…


そう言えば、いつも蓮や燐の血を吸う時

想いが一緒に流れ込んでるけど、今のそうなのかな?


雪兎の時も、そうだったなぁ。


――――愛してる――――