森の奥にひっそりとたたずむ教会。


その扉は、少し開いていて

床には、血が道標のように落ちている。

ポタ…ポタ…

血が止まらない……もう、意識が保てない。


血の道標は、祭壇の前まで続いていた。

祭壇の前には、2つの影。



ハァ……ハァ……ハァ………

「雪兎?大丈夫?」

「ゆ、づき……こそ。」

顔色が悪いのに、ニッコリと微笑む雪兎。

「優月、血が足りないんじゃないの?」

「そんな、こと……ないよ」

笑った、つもりだった。

けど、思っていたより血が失われているようで

表情を作る事ができない。