「あなたは、知ってる?純血種の血がどういうものか?」

「あぁ、知っているとも。力そのものだ。」

知っていて当然、と言うように笑う。

「何も知らないのね。
 純血種、特に始祖の血は…濃過ぎて、一般のヴァンパイアでも
 受け付けられないのよ。だから、私達始祖直系の一族は
 一族同士で婚儀をする。」


あなたに、私の血は“毒”以外なにものでもない。


「嘘だ、嘘吐きやがて」

「それなら、試してみれば?」

私は、血の塊である槍を静瑠の心臓めがけて投げ付けた。

槍は見事に、静瑠の身体を貫き壁に刺さった。


「あ、あ、あぁ!なんだ、これは…熱い。身体が焼ける。嫌だ、助けてくれ!!」


それが、彼の最期の言葉となった。