他人事だと思って…


「藤堂君…」

あたしは涙目で藤堂君を見つめる。


「大丈夫だよ。なんかあったら俺が守るから♪」


そう言い残すと

藤堂君は彼のファンと思われる女の子のテーブルで楽しそうに話し始めた。


むりむりむりむり!!

そんなことしたら敵の数が倍になっちゃうっ!!


はあああ…と頭を抱えた。



─────・・・


「ふあああ、疲れたーっ」


バイトが終わったと同時にあたしはソファーに座り込んだ。


バイトそのものは飲み物を運んだり、お皿を洗ったり、新鮮なことばかりで楽しいけど…


「公認になっちゃったな」


ニヤニヤと笑いながら隼人があたしの頭を撫でた。


常連の女の子たちからの嫉妬が怖すぎる!!