さらさらの細い髪が首筋に触れた。 暗闇の中だと、金色の髪は銀色にも見える。 Yシャツが擦れる音がして… そのまま抱きしめられた。 「…うん」 長い指があたしの髪を撫でる。 振り返ると心配そうな表情だった。 「……ユキ」 「こんな薄着で、風邪ひく」 そう言ってあたしのパジャマの袖に触れた。 ユキだって… こんな薄いシャツ一枚で、仕事してたくせに。 今もユキの方が冷たいもん。 そっと手を握ると、冷えきっていた。