「っと…、大丈夫か」


え…


遠のく意識の中、誰かの声が聞こえる。


倒れていく体は地に叩きつけられることはなく、誰かの腕に支えられた。


これは…一体…


……っ


でも…重い瞼は上がらない。


そのまま俺の意識は途絶えた。





────・・・




長い夢を見ていたんだ。


眩しい光に包まれて、微笑んだ彼女は


まるで今にも消えてしまいそうで。



天使の羽は存在するのだろうか…



────・・・



「大丈夫かっ」


ゆっくりと視界が開けていく。


「おーい!!!」


「……っ」


「よかった、意識はあるみたいだ」


目の前に広がる景色は天井。


そして…


「ほんとに心配したんだよっ!!君、公園で倒れてるからさ」