俺にできることは、ただ必死に働くだけ。
けれども世の中なんて、そんなにうまくはいかなくて…。
「…ユキヤくんっ」
「なんでしょうか…っう」
「どうしたの?」
「いえ…」
頭が…くらくらする。
息も苦しい。
「大丈夫?」
「…っく。…は…い」
昼は学校、夜は仕事の生活を毎日続けてたら、体がもたなくて。
「ちょっとだけ…すいません」
洗面台に映る自分の顔色は、相当ひどい。
加奈子に治せなんて言えないくらいに、体はボロボロになっていた。
「…っはぁ…げほっ…」
強い薬を飲んで、なんとか仕事を続ける毎日。
けれども、さらなる追い打ちに襲われることになった。