痩せた体、やつれた顔。
明るく振舞うその笑顔とは逆で、加奈子が日々弱っていくのを感じていた。
「あまり無理はするなよ」
「うん」
頭に手を置くと、加奈子はニコリと微笑んだ。
加奈子に向けた微笑みの裏で、俺はいつだって焦っていた。
…このままじゃ間に合わない。
「…え?日数増やしたい?」
「はい」
「ユキヤがいるとうちの売り上げも上がるから大歓迎だけど、一日も休まなくて大丈夫なの?」
「平気です!!俺もっと働きたいんです!!」
「そう、それならいいんだけど」
「ありがとうございます」
もっと稼がなきゃ。
一番いい治療を受けさせてやるためにも。