頭がどんどんこんがらかっていく。


ユキ君は一体、何を隠してるの?


あたしの知らないユキ君の秘密。


「ん…」


そんな中…それまで静かにしていたユキ君が少し動く。


「ユキ君!!!」


目をゆっくりと開くとユキ君は手を上げる。


そしてかかげた手をじっと見つめていた。


「よかった。目が覚めたんだねっ」


あたしは興奮してユキ君のその手を握る。


ユキ君はそんなあたしを怪訝そうに見つめていた。


「莉子…?ここは…?俺は…何して?」


「病院だよ!!街で倒れて運ばれたんだよ」