白衣を着た男の先生。


歳は40歳くらいだろうけど、童顔で少し幼く見える。


呆然とその様子を見つめるあたしを見て先生はクスッと笑った。


「あぁ、驚いた?…俺は雪夜のこと、結構前から知ってるんだよ」


「そうなんですか」


だからあんな雰囲気で話しかけたんだな。


やっと話がつながる。


「よく病院にも来ててね、だけど出会ったときから無茶ばっかする奴だったよ」


「ユキ君…」


無茶ばっかって言葉が心にズシリとのしかかった。


でもこんなに先生と打ち解けるくらいに病院に…来るかな普通?


お店とかならまだしも、病院…


この前の医療明細と頭がリンクするけどわからない。


ユキ君は謎が多すぎるよ。


「まあ…そんなに無茶ばっかするのももう終わりかもしれないけど」


一瞬先生は悲しそうな顔を見せる。


「終わり…?」


無茶しなくて済むのにどうして先生は悲しそうな顔をするの?