それからは4人で喋っていた。


「抜けがけしたお前が悪い」


「そーだそーだ」


「…知らな…っておい隼人っ!!」


隼人がユキ君のおでこをごつんと小突く。


嫌そうに睨みつけるユキ君だけど…


「ほんとあいつら仲いいよね」


片方のまゆを下げながらマスターが笑っている。


「はい…」


あたしもそう思ったんだ。


みんなほんとに仲いいんだなって。





────・・・


「準備できたか?」


「うん」


ピンクの小さいトランクに視線を落とす。


「じゃあ行くか」


隼人が片方の手を取って歩き出す。