さっき、一緒にパス回しをした時の藤堂君の笑顔が浮かぶ。


そしてさっきの弱々しい声。


犬のようにサッカー場へ走って行った時の後ろ姿。


一瞬の間に消えてはまた浮かぶ、藤堂君の表情。






切なそうな笑顔の裏にある


藤堂君の本物の心。


サッカーを愛する、本当の彼の姿。





"俺はやっぱりサッカーが好きなんだなって思う"






ダメ…

失わせたりなんかしない。


あたしを守ってくれた藤堂君の大切なもの…

あたしだって守りたいよ…。




だから


動いて


あたしの体


…動け動け動け動け!!!







「だめええええええっ!!!!」