そういって再び近づいてくる彼の唇。



そういう意味じゃない!!!!



「待って!条件があるわ」




もう随分と至近距離まで迫っていた光弥
の唇を、妨げるように手のひらを、私と
光弥の間に挟む。



そう言うと、光弥はややふてくされなが
らも、ちょっと離れた。



「んだよ……。条件呑んだら、息も出来
ないくらいのキスするからな」



ぞわっと身の毛もよだつ思いで、光弥を
見つめた。



冗談だと思ったのだけど、少し苛立ちげ
な光弥の目は、ギラギラと光っていて。



……ほ、本気だ。これ、本気の眼だ。



そんなにキスしたいなら、他の女の子と
してよね!!