噂の転校生、夏希ちゃんと。

初めて口をきいたのは、体育祭の一週間
前の出来事だった。



体育祭実行委員会の私は、この炎天下の
中、グランドを駆け回る。先生は鬼か!
と叫びたくなる程の暑さだ。



そして今現在も私は、鉄板のように熱く
なったグラウンド上を駆け回っている訳
で……。



暑い。

水分欲しい。

てゆーか殺す気かっつの……。



そんな風に心の中でぶつぶつと呟きなが
ら、額に浮き出た汗をぐいっと腕で拭っ
た。



女子は、体育祭に必要な物を、倉庫から
運び出す仕事なんだけど、体育祭で使う
用具がこれまた重くて。



それでも、男子がやらされてる準備に比
べりゃ、どってことないんだろうけど。



男子はやっぱり力仕事ばっかりさせられ
てるから、大変そうだもんね。



そんな時だった。