夜空には見事に夏の大三角形が煌めいて
いた。



この辺は都会とは違って、星がとても綺
麗に瞬いている。



「星、綺麗だね……」



夜空からは視線を外さずにそう言うと、
圭君が驚いた声をあげた。



「あれ、椎名いつから……って髪の毛び
しょびしょじゃん」

「あ、うん。急いで来たから。でも大丈
夫!で、話って?」



そう言うと、圭君は少し戸惑うような表
情を見せた。



そして、僅かに目を伏せる。



「あ、ああ……。じゃあさ、単刀直入に
言わせてもらうよ?」

「うん」



話は簡潔にまとめてあった方がいいもん
ね。