高校一年。
新しいクラスは二組。
出席番号、二十一番。
名前は、中村 真。

顔は至って平凡。
目が悪く、眼鏡をしている。

小学三年からの
友達、出席番号は一番。
阿部 悠也。



僕が彼女と出会ったのは、選択教科の美術だった。
絵には、少し自信があった。
最も恐らく学年一絵が上手いのは阿部だろうが。

僕と阿部は少し変わったいた。
永くいたせいか遠慮がなく、お互いを侮辱して笑いあっていた。
昔はあだ名などで呼んでいたものの下の名前は絶対に呼ばなかった。
仲がいいみたいで少し恥ずかしかったのだ。お互い。
もちろん阿部は僕の事を下の名前で呼んでいた。