「………あたしが今叫んだらどうする??」
愛菜はポカーンとしている
「………さくら?」
あたしの後ろの段にいた由香ちゃんまで不思議に思われた
「………もぅ!!!
我慢できない!!あたし叫ぶから」
あたしは自分でもなにをしてるのかよくわからなかった
スタンドの一番下までおりてフェンスぎりぎりにたつ
ちょうど下に少しがっかりしたような樹理を見つけた
あたしはその樹理をみて余計にいらいらしてくる
「ちょっと!!!
決勝戦まで来てなんつー試合してんのよ!?
なんなの??そんな途中であきらめてぐだぐするくらいなら最初から試合なんてしなきゃいいのよ!!」