「いや、別にいいで…」
“す”を言い終わる前に、俺は固まってしまった。
何気なく見た時計。
その針はもう9時をさしていた。
たしか朝に寝たよな、俺。
朝から夜まで寝てたのか!?
「起こしてくれてもよかったじゃないですか…」
俺は美人につい不満をもらしてしまった。
「あ、あたしも実はさっきまで寝ちゃってたから…。あはは……」
苦笑いする美人と俺。
「だからこんな時間まで起こせれなかったから、そのお詫びっていっちゃだめだけど送らせて?親も心配してるでしょ?」
「いや、俺一人暮らしなんで」
「えっ!?すごいね、あたしまだ一人暮らしとかまだしたことないんだぁ」
「女は1人だと危ないですからね」
そんな感じで会話が弾んでしまい、結局俺が家に帰ったのは10時ぐらいになってしまった。