「うわぁ… すご…!」
それが聖奏学園に着いての私の第一声だった。
でも、ホントに凄い。
なんてゆうか、予想以上だ…!
洋風でオシャレな校舎に、完璧に整備された広いグラウンド。
校舎の隣に建つ体育館や講堂も、学校の施設とは思えない素晴らしさ。
自分で入学しといてなんだけど、私みたいな平々凡々の庶民が来ていい場所なのか…?
そんなことを考えてしまうくらい、聖奏学園は凄いところだった。
まぁ、入学した以上、そんなこといつまでも考えててもしかたないよね!
これからの生活に多少の不安はあるけど…
その辺は持ち前の能天気さとポジティブシンキングでどうにかなるもんさ♪
「…さてと」
そろそろ入学式が始まるかな。
その辺の建物をグルグル見回ってる内に、いつの間にか入学式の時間が近づいていた。
私は、合格発表のときにもらった聖奏学園のパンフレットを広げる。
たしか、式は講堂でやるんだよね。
「えっと…」
広い校内の地図を見て、講堂の場所を確認する。
…うん!OK!
確認を終えて、私は講堂に足を向ける。
これからのことを考えると、不安ももちろんあるけど、それ以上にすごくワクワクする。
私はそのワクワクを鼻歌に変え、スキップで講堂に向かった。