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「やばい…! 教室行かなくちゃ行けないの忘れてたぁぁぁぁ!!!」



刹那と木陰で時を忘れて喋ってた結果、今日が入学式で、入学式の後に教室に行かなくちゃいけないのをすっかり忘れていたことに、さっき気づいた。



急いだとこでいまさらなのは百も承知だけども…!


とにかく急げぇぇぇぇ!!


私は、広くて長い廊下を全力疾走する。




…刹那に一緒に行こうって言ったけど、「今日は行かない」って断られちゃった。


いつか一緒に行けるといいなぁ。



そんなことを考えつつ、私のクラス、1年3組に走る。


「はぁ… はぁ…」


にしても広いなこの学校!!!


場所は確認済みだからちゃんと教室にまっすぐ向かってるはずなのに、なかなか目的地に着かない。


さっきから広くて長くてキレイな廊下を右へ左へ…



…でも、それもそろそろ終わるはず。


私の頭の中の地図によればたしかこの辺…



「あ…! あそこだ…!」



私の目が、「1-3」という字をとらえる。



や、やっと着いた…!



私はその字に向かって一心不乱に駆け寄る。



そして、教室のドアを開ける。



―――――ガラッ!

「お、遅れてすみませんっ!!」



はぁはぁと息を切らして、やっとのことで教室の中へ。


盛大に頭を下げ、乱れた息を整えようとする。




そんな私に…なぜか予期せぬ衝撃が走った。