「優はこれからもサッカーを頑張り続けてね。 あたしは優を1人で待つ淋しさには勝てなかった……。 さよなら」 杏はそう告げると、俺に背を向け手を繋いでいた男と一緒に歩いて行った。 どうしてだよ。 どうして、俺は杏とただ一緒にいたいだけなのに。 2つを一緒に追おうとすることはそんなに欲張りなのかよ。 「杏ー、行くなー!」 俺は少しずつ姿が小さくなっていく杏に周りも気にせず大きな声で一生懸命叫んだ。