事務所近くの焼き鳥屋に入り、なんとオトメくんがご馳走してくれるっていうもんだから張りきってビールを頼んだ。
決して強くはないが、暑くなってきたこの時期のビールは格別だ。
「っていうか、どうしてオレを誘うんですか?」
そんな質問をしたのは覚えてる。
「実はこの前のショーが好評でして、おかげさまで担当コラムが増えたんです」
嬉しそうなオトメくんの顔は、どこか充実していたっけ。
…まあ、ショーが成功したのはオレのおかげだけどな。
なんて恩着せがましいことを考えていたんだ。
だけど、その後をまったく覚えていない。
いつ秋さんと出会ったのか。
どこで名刺を渡したのか。
せめてそれくらい知りたいのだが、本人に聞くわけにも行かないので、急遽オトメくんにメールをしたわけだ。
いつもどうでもいいときに事務所に現れて、暴れん坊な姫と騒いで帰っていく。
そのくせ、こんな肝心なときは連絡がつかない。
まったくもって、役に立たない!!
オレの憤りも頂点に達した頃、突然、パンッと手を叩く音が響いた。
決して強くはないが、暑くなってきたこの時期のビールは格別だ。
「っていうか、どうしてオレを誘うんですか?」
そんな質問をしたのは覚えてる。
「実はこの前のショーが好評でして、おかげさまで担当コラムが増えたんです」
嬉しそうなオトメくんの顔は、どこか充実していたっけ。
…まあ、ショーが成功したのはオレのおかげだけどな。
なんて恩着せがましいことを考えていたんだ。
だけど、その後をまったく覚えていない。
いつ秋さんと出会ったのか。
どこで名刺を渡したのか。
せめてそれくらい知りたいのだが、本人に聞くわけにも行かないので、急遽オトメくんにメールをしたわけだ。
いつもどうでもいいときに事務所に現れて、暴れん坊な姫と騒いで帰っていく。
そのくせ、こんな肝心なときは連絡がつかない。
まったくもって、役に立たない!!
オレの憤りも頂点に達した頃、突然、パンッと手を叩く音が響いた。