体育の授業中

保健室の方を見ると

紫苑がいた。

この距離でも紫苑と分かってしまう。

やっぱり好きなんだなぁ…。

紫苑はすぐに目を逸らして

ベットの方に行ってしまった。

俺はトイレに行くと嘘をつき

保健室に向かった。

紫苑の事が気になって…。

ガラガラ〜

保健室には先生はいなかった。

カーテンが閉まっているベットが

一つだけあった。

シャーーーーーッ

「紫苑………。」

名前を呼んでいた。

顔を見ると、目の周りが

赤くなっていた。


「泣いてたのか……?」


俺の事で泣いてた?

って何自惚れてんだよ…。

「ごめんな…?」

無意識のうちに

言っていた。

チュッ

俺はなんてずるい人間なんだろう…。