ガラガラ〜
「紫苑ちゃぁん?」
比呂ちゃんの声だ。
シャーーーーー
カーテンが開いた…。
『比呂ちゃんっ…ウゥゥッ…グスッ……もぅ…辛いよ…。蒼の気持ちが分からないの…グスンッ…。』
「紫苑ちゃん!?どぅしたの!?」
『さっき蒼が来て、キスされたの…私、寝たふりしてたけど…グスッ恋ってこんなに辛いのぉ…?グスッ好きじゃなぃならどうしてキスするの?グスッ期待するじゃん‼』
「紫苑ちゃん…さっきね保健室の前で王子泣いてたんだ…。」
『え…っ?』
蒼が泣いてた?
「どぅしたんですか?って聞いたら、いいかげん忘れたい。って言ってたんだ…。それって、海風さんの事じゃないのかな?王子も辛いと思うよ?」
『比呂ちゃん…』
「私、応援するから!だから、頑張って‼」
『比呂ちゃん…ありがとぅ…♪』
「もぅ戻ろっか?」
『うん!』
私たちは保健室を出た。
蒼は今、誰の事を
考えているの……?