「落ち着いた…?」

『うん…ありがとう。比呂ちゃん…』

「紫苑ちゃんは、本気で王子が好きなんだね。」

『そぅみたぃ…想っていても無駄なのに……。』

「無駄な想いなんて存在しないよ!」

『比呂ちゃん…』

私…


やっぱり蒼が好き。

たとえ、報われなくても

ただ好きなだけなの…。


それ以上の事は何も望まない…。

「戻ろっか…って言っても、その顔じゃまずいかぁ…保健室行こっ!」

『一人で行けるよ♪ありがとう。』

「そっか…じゃあ迎えに行くね!」

『うん。ありがとう。』

私は保健室にむかった。

保健室に行っている途中、

「シィちゃん?」

『慎ちゃん…』

「………また泣いてたの…?」

『…えっ?』

「…シィちゃんの泣き顔なんか見たくないよ…俺はシィちゃんの笑顔が好きだから。」

『慎ちゃん……。』