「桐堂麻理さん(とうどう まり)って言うんだ♪麻理さんにも、高校二年の子供がいるんだ。」

桐堂…

はぁ…

蒼の顔が頭に浮かんだ…。

どんだけ、蒼の事考えてんのよ…。

『へぇ♪』

「今度、家に呼ぶから挨拶しなさい♪」

『わかったぁ♪じゃあいってきます♪』

「いってらっしゃい。」

ガチャ

はぁ…

昨日から

ため息ばっかりだ…。

駅で電車を待っていた。

蒼、いるかな……?

小さな期待を抱いて…。

電車が来た。

電車に乗った。

蒼いないなぁ…。


すると、突然電車が揺れた。

ガタンッ!

『きゃっ!』

私は体制を崩し

転けそうになると

誰かに受け止められた。

『ごめんなさい!』

「危なっかしいなぁ…」

え…?

この声は…