“姫はもぅ決まりました” “今日迎えに行きます♪”

桐堂蒼の一言で

みんながザワザワしていた。

教室の中でも変わらず…

「姫って誰かなぁ?」

『さぁ…』

正直あんまり興味がなぃ。

私がなれるわけでもなぃし。

その時、

ガラガラ

「キャーっ」

桐堂蒼が現れた。

桐堂蒼は教室を見渡すと、

私と目が合い、こっちに歩いて来た。

え?

私の前まで来ると、

「お迎えに来ました。お姫様♪チュッ」

ぇ?

今、私の手にキスをした…

ん?

私が姫!?

『あっあのぅ…今いち意味がわからないんですけど…』

「君、名前は?」

人の話聞いてますかぁ?

『藤崎紫苑です…。』

「じゃ、紫苑ちゃん♪行こっか?」

『へ?行くってどこに?』

「お城に♪」

『は?ちょっ!』