今日。


メールのやり取りを終えたのは、十六時。

急な来訪が決まって、大学が終わってから急いで戻って部屋をきれいにした。
とはいっても、元からそんなに物がない部屋だから、大した汚れてないんだけど。


とりあえず、人を迎える準備が整ったのが十八時三十分。
いい時間だ。



それから待ち続けて、とうに一時間を超えた…。



わかってた。
本当はわかってた。
そう、あの幼馴染が時間をきちんと守ったことなど、あっただろうか。
一緒に出掛ける時、たいてい早く来ても十五分は過ぎていた。
何でそんなに遅れるのかきいたら、洋服選んだりメイクしてたら時間過ぎちゃったごめんね、とか平気でいう。
ああ、どうして忘れてこんなに早くから待ってたりしたんだろう。
仕方ないのよ、三年ぶりだし。


重いため息をついた。




ピンポーン。





チャイムの音が響く。



ああ、本当。

主役ってやつはどうして遅れて登場しないと気が済まないのか。