そして私は今、部屋のベッドの上に力なく倒れこんでいる。


ていうかこの二人のせいで、いつもより疲労が半端ない。



何なんだ、これ。



そして彼の二人組は、テレビのお笑い番組を楽しそうにきゃっきゃっと笑いながら見ている。こいつらが普段自分の家でどんなふうに過ごしているかが、如実にわかるわ。



今ならわかる。
一般家庭のお母さんという存在がどんなに苦労し、家に帰ってきた夫が何も手伝わずに家事の一切を任せる苦労というものが。
私ですらもう中坊のガキンチョでもないというのにぐれたくなっている。
もう大学三年生だというのに、なんてことだ。あと二年したら一端の社会人にならねばならないというのに。



ベッドの上で頭を抱えていると、




「めーちゃんめーちゃんっ」



李莉が声をかけてくる。

仕方なく顔を上げた。



「何?」


「めーちゃんの好きな芸能人って誰??」


「ニュース番組しか見ないから、ニュースキャスターくらいしかわからない」


「えーーっ、めーちゃんつまらない」




悪かったなっ!